生命保険を使った税金対策
1 生命保険と相続税対策
生命保険に入ることは、有効な相続税対策となることがあります。
相続税額を減らすことができるだけでなく、納税資金を確保することもできるからです。
まず、生命保険に入ることにより、相続税の課税の対象となる財産を減らすことができます。
ただし、生命保険に入れば入っただけ、課税対象となる相続財産を減らすことができるわけではありません。
非課税となる死亡保険金には、限度額があるからです。
具体的には、法定相続人の人数に500万円を乗じたものが、非課税の限度額となります。
また、生命保険に入ることにより、税率を引き下げることができる可能性があります。
相続税は、課税の対象となる相続財産の総額が大きければ大きいほど税率が高くなる、累進課税の方式をとっています。
たとえば、課税の対象となる相続財産が、1億円を超えていれば、40%の税率が適用されることになるのに対し、1億円以下であれば、30%の税率が適用されることになります。
ですから、生命保険に入ることにより、課税の対象となる財産が、1億円超から1億円以下に減るのであれば、税率が適用される税率が低くなるということになります。
さらに、生命保険に加入することは、納税資金を確保するための対策にもなります。
相続人が保険金の受取人になっていれば、死亡保険金が現金で相続人に支払われます。
この場合には、相続人は、受け取った死亡保険金から、相続税を納付することができるのです。
2 生命保険と所得税対策
生命保険に加入することは、所得税対策にもなります。
1年間に支払った生命保険の保険料は、一定の金額まで、所得から控除することができ、その分、所得税が軽減されるからです。
所得から控除することができる金額については、国税庁のホームページにも記載されています。
参考リンク:国税庁・生命保険料控除