確定申告の申告から納付までの流れ
1 確定申告とは
確定申告は、年間の所得等に課税される税金を納付するために行われます。
日本では、自主的に税金の金額を申告し、申告結果に基づいて納付する仕組み(申告納税主義)がとられています。
このため、毎年の税金について、納税者側で、資料を収集し、申告書を作成・提出し、税金を納付するという作業を行うこととなります。
申告書の作成等については、税理士に委託することができる部分はあるものの、あくまでも申告書の作成等を委託しているものであり、突き詰めると、納税者個人の責任において、申告、納付を行う必要があるということとなっています。
ここでは、確定申告の流れを大まかに説明したいと思います。
2 資料の収集
確定申告を行う前提として、資料を収集する必要があります。
どのような資料が必要になるかは、ケースバイケースです。
例えば、所得が給与や公的年金のみであったとしても、以下の資料が必要になってきます。
・ 給与や公的年金の源泉徴収票
・ 医療費の明細、領収書
・ 医療費を補填するために支払われた医療保険金、公的給付の支払通知書
・ 社会保険料の控除証明書
・ 生命保険料の控除証明書
・ 地震保険料の控除証明書
・ 寄附金の受領証
これらの中には、原本の提出を必要とするものもあり、再発行を依頼すべき場合もありますので、早めに資料の収集、整理に着手した方がよいかと思います。
3 申告書の作成
資料が揃ったら、申告書を作成します。
申告書の書式については、税務署に備え付けられているものを利用したり、国税庁のホームページにあるものを利用したりすることができます。
申告書は、「第●表」と呼ばれる複数の表から構成されています。
書式を見ただけだと、どれから作成すればよいのか、迷われるものと思います。
また、書式に記載されている用語も独特のものが多く、どのような数値を記入すればよいか、分からないことが多いかと思います。
誤りのない申告書を作成するためには、専門家である税理士に相談されることをおすすめします。
4 申告書の提出
完成した申告書は、添付書類とともに税務署に提出します。
提出前には、申告書の計算結果に誤りがないか、検算を行った方がよいでしょう。
また、添付書類に漏れがないかについても、チェックする必要があります。
申告書については、税務署に持参する方法や郵送する方法、e-Taxを利用する方法により提出することができます。
5 税金の納付
申告書の計算結果に従って、税金を納付します。
税金の納付は、税務署に現金を持参する方法、金融機関の窓口で納付する方法により行うことができます。
金融機関の窓口で納付する場合には、税務署で納付書の発行を受け、納付書を金融機関に持参する必要があります。
近年では、クレジットカード等、別の方法で納付することもできるようになってきています。